学会総会

会長ご挨拶

脳血管・認知症研究のイノベーション

第14回日本脳血管・認知症学会総会
会長 下畑 享良
(岐阜大学大学院医学系研究科 脳神経内科学分野)

学会長 下畑 享良

この度、第14回日本脳血管・認知症学会総会を開催させていただくことになりました。本学会はアルツハイマー病(AD)や血管性認知症は勿論のこと、レビー小体型認知症やパーキンソン病関連認知症、前頭側頭型認知症などの主たる認知症に関して「超高齢社会にあって注目されている血管と認知症の関係」について、従来分類にある血管性認知症という観点を超えた新しい幅広い視点から臨床的・基礎的研究を進めることを目的として設立されました。したがいまして学会を構成する先生方の御所属は、脳神経内科学、老年医学、循環器内科学、代謝学、薬理学、神経科学等と、非常に多岐にわたっているのが特徴で、年々総会への参加者も増加しています。

このようにユニークな背景から発信される情報は総会で統合され、社会的かつ学術的要請に応える形でこれまで発展してきており、血管の機能的・器質的障害と認知症発症との深い関連に関する研究や、新規診断治療法の開発に寄与できるような内容として継承されています。これから認知症に対して,抗体医薬を用いた新たな時代に入ります.このため第14回大会では「脳と血管を意識した認知症治療新時代における治療戦略」と題して,新たな時代の認知症診療のあり方を考えます。健康寿命の延伸を目標に更なる学術活動の推進を目指していきたいと考えます。ぜひ多くの会員の皆さまのご参加をどうぞ宜しくお願い申し上げます。